コラム

虫の黒雲

 皆さんは田んぼ道や川辺や河川敷を歩いていると、夥しいほどのコバエのような虫の大群に出くわしたことがありますか。その空に浮かぶ虫の黒い固まりに突っ込んでしまったことでしばらくの間全方位虫に囲まれてしまう、物好きでない限り不愉快状態になるアレです。ランニングをしていると特に口に入ってちょっとした惨事になることもあると思います。余談ですが、私は、そうなればタンパク質摂取で得じゃないか、と思ってしまう時があります。昆虫食に携わる者の性でしょうか笑。

 つい先日の夕方、気晴らしに河川敷を歩いていると、例の黒雲にうっかり突っ込んでしまったのですが、よく見るとあのコバエのような虫は蚊のようなそれだということに気が付いたのです。で、帰宅して虫の大群について調べてみるとその正体はユスリカで、あの大群は「蚊柱」というそうです。なんでもその大群のほとんどは雄で、繁殖のために集って雌を呼び寄せるのだとか。つまり、子孫を残すために必死になって群れているのです。

詳細は↓

https://www.earth.jp/gaichu/wisdom/sonota/article_001.html

 ユスリカは人間の血を吸うことはないので、あの群れに遭遇したところで何てことはないですが、それでも鬱陶しいと思ってしまってしまうでしょう。けれども、ユスリカも「出逢いの場」に、ちょうど手を繋いだカップルを邪魔しようと2人の間を突っ切ろうとするような所業を私たちからされてムカついているかもしれませんね。

(写真はイメージです。あと、ハエじゃなくユスリカです。)